Western Digital社製データセンター向けHDD Ultrastar DC HC550
投稿日:2023/12/26
更新日:2024/10/25

佐鳥SPテクノロジ社で取り扱っていますエンタープライズ向けHDDの中から、今回はWestern Digital社製 Ultrastar DC HC550の18TB SATAモデルについて、パフォーマンスを測定してみたいと思います。

Western Digital社製 Ultrastar DC HC550シリーズについて
Western Digital社製HDD Ultrastar DC HC550は、9枚のディスクを搭載したプラットフォームに一連のテクノロジーを統合した新しいクラスのHDDです。
18TBの容量は、面密度を高めるテクノロジーと、パフォーマンスを高め、電力消費量を減らすテクノロジーを組み合わせることによって実現されます。
標準の3.5インチフォームファクターで18/16/14TBの容量が用意されています。
業界初のエネルギーアシスト磁気記録(EAMR)テクノロジーを搭載したこの内蔵ハードディスクドライブは、書き込み性能を向上させ、面密度を高めます。
業界初のトリプルステージアクチュエータ(TSA)は、ヘッドの位置決めの精度を高め、パフォーマンスと面密度を向上させます。
HelioSeal®テクノロジーはWestern Digitalの大容量HDDの基盤であり、このモデルは第6世代のHelioSeal製品となります。
Ultrastar DC HC550の仕様について
Western Digital社製 Ultrastar DC HC550の18TB SATAモデルの主な仕様は、以下の通りです。
測定PC環境
今回のパフォーマンス測定で使用するPCの仕様は、以下の通りです。
CPU インテル Core i7-11700
チップセット インテルB560
メモリ 8GB
OS Windows 11 64ビット
パフォーマンス測定結果
まずは、皆さんもよくご存じのパフォーマンス測定ソフトウェアである、「Crystal Disk Mark」で測定しました。
【Cristal Disk Markとは】
各種ストレージ (HDD, SSD, USBメモリなど) の速度を測定するベンチマークソフトです。
https://crystalmark.info/ja/software/crystaldiskmark/
・Ultrastar DC HC550 18TB測定結果
Sequential転送速度の測定ではスペックを満たす結果でした。
(2)Sequential Read/Write(TxBench)
次は、株式会社Texim社が提供している「TxBench」にて、SSD全体のSequentialパフォーマンスを測定してみます。
【TxBenchとは】
SSDやHDDなどのストレージ性能を計測するベンチマークソフトウェアです。
・Ultrastar DC HC550 18TB 測定結果
Read、Writeともに、安定した転送速度を実現しています。HDDの構造上、ディスク外周部の転送速度は速く、内周部にいくに従い転送速度は低下していきます。これは、BPI(Bit Per Inch:線記録密度)によって決まってくるものです。
最後に、「Iometer」にて、Random R/W混在のパフォーマンスを測定してみます。
【Iometerとは】
Iometer は、もともとインテル社によって開発され、その後Open Source Development Lab (OSDL)に譲渡されました。現在はIometerプロジェクトとして、SourceForge.netに登録され提供されている単一システムおよびクラスター化システム用の I/O サブシステムの測定および特性評価ツールです。
・Ultrastar DC HC550 18TB測定結果
ランダムReadとランダムWriteの割合を変えて、Write Cache EnableとWrite Cache Disableの場合を測定しました。Write Cache Enableでは、ランダムWriteの割合が多い方が速い傾向が出ています。
Write Cache Disableの場合も、Write Cache Enableに比べるとややパフォーマンスの低下が見られますが、同じような傾向が見られます。
評価結果まとめ
エンタープライズ向けSATA HDD Ultrastar DC HC550のパフォーマンスを測定してみました。
ディスク枚数が増え大容量を実現したHDDにおいて、Sequential Read/Writeでは想定される転送速度を確認できました。これらは、記録密度が上がっていることにより、従来機種よりもパフォーマンスが向上しています。
エネルギーアシスト磁気記録(EAMR)、トリプルステージアクチュエータ(TSA)、HelioSeal®といったテクノロジーを採用することで、18TBの大容量が実現されています。
大容量のHDDにご興味がある方はご評価いただくことをお勧め致します。
モデル番号は以下の通りです。
SATA | SAS | |
モデル番号 | WUH721818ALE6L1 WUH721818ALE6L4 WUH721816ALE6L1 WUH721816ALE6L4 |
WUH721818AL5200 WUH721818AL5201 WUH721818AL5204 WUH721818AL5205 WUH721816AL5201 WUH721816AL5204 WUH721816AL5205 |
後継品は以下Link参照
Western Digital社製HDD Ultrastar® DC HC555のパフォーマンスについて
会社紹介:Western Digital社とは
Western Digital Corporationは1970年設立されたストレージソリューション企業です。
現在はWD、HGST、SanDiskの3つのブランドを中心にHDDとFlashメモリ製品を提供しています。
Enterprise市場、車載市場、産業市場から民生市場向けまでの幅広い製品ポートフォリオを取り揃えています。
佐鳥SPテクノロジは正規販売代理店契約を締結し、法人様向け製品の販売を行っております。
購入までの流れ
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