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RAIDとは?RAID0~10の解説 メリットデメリットも解説

投稿日:2023/05/16

更新日:2023/05/16

RAIDとは?RAID0~10の解説

RAIDとは具体的にどのようなものなのか、種類が多く悩まれている方へ

それぞれRAIDごとの種類をご紹介するコラムです。構築を検討する際にお役に立てますと幸いです。

RAIDとは?

RAID(レイド)とは、Redundant Array of Inexpensive Disksの略称です。複数のHDDを1つのHDDのように扱えるようにする技術であり、RAID0やRAID50といった様々な種類があります。

RAIDは主にサーバーやデータストレージにおいて使われる技術であり、複数のHDDを使うことでデータの安全性向上やデータの復旧を可能にしています。

RAIDのメリットとは

RAIDのメリットは、3つあります。

  • HDDを複数使うことで、どれかしらのHDDが故障してもデータが破壊されない。
  • 障害発生時でも、動いているHDDがあればサーバーを落とさずに維持できる。
  • 複数のHDDに分散して書き込むことができるため、データのやり取りが高速になる。

上記メリットは構成内容によって異なる点もありますのでそれぞれのRAIDの種類ごとに、特徴を紹介していきます。

RAID0

別名ストライピングとも呼ばれます。

書き込みするデータがA~FまであるとしたらHDD1にABC、HDD2にDEFを分割して保存する方法です。

分割して保存することで書き込み速度、読み込み速度が高速化できます。

ただし、データを分割するため、1つのHDDの故障で全てのデータが失われます。

最低2台から構築できます。

RAID1

別名ミラーリングとも呼ばれます。

書き込みするデータがA~Fまであるとしたら、HDD1にも、HDD2にも同じA~Fを書き込みます。

1つのHDDに障害が発生しても、サーバーは稼働し続け、データも失われません。

HDDの数量は2台から構築できます。

RAID2

RAID0のようにデータを分割して保存をしますが、異なる点はデータの保存用に3台のHDDを利用する点です。

安全性が向上しますが、2台で済む保存に5台の書き込みをする必要があるため動作は遅くなり、コストも掛かるためあまり実用的ではないと言われています。

RAID3

RAID3は、パリティデータを使いRAID2の保存用のHDDを3台から1台にした方法です。

パリティデータとは、保存されているデータが誤っていないかを確認するためのデータです。

あくまでも誤りがないかを確認するためのデータのため、RAID2のように3台のHDDを使ってデータを保存しているよりも安全性という意味では劣ります。

しかしその分HDDへの負担が下がり、最低利用HDDが3台で済むため、使用用途によってはRAID3の方が優れている場合もあります。

RAID5

RAID5は分散パリティといわれる誤りを検出するためのデータを活用して保存をします。

例えば、A~Fのデータを、HDD1~HDD3までに平等に振り分けたとします。

このとき最低3ブロック以上に分けて保存されますが、誤りを検出するためのデータのHDDを準備した際には、そのサーバーだけ3ブロック分のデータ保存が行われるため負荷が高くなってしまいます。

そこでRAID5では誤りを検出するためのデータをHDD1~HDD3に分散して保存することで特定のHDDに不可をかけない運用を実現しました。

そのため、分散パリティと呼ばれています。

1つのHDDに障害が発生しても、サーバーは稼働し続け、データも失われません。

HDDの数量は3台から構築できます。

RAID6

RAID6はRAID5で紹介したパリティデータを通常用とバックアップ用とで2重に保存をする方法です。

そのおかげで、2台のHDDに障害が発生しても復旧することができるためRAID5よりも安全性が高いと言えます。

HDDの数量は4台から構築できます。

RAIDを組み合わせる

ここまでご紹介したように、RAIDの種類ごとにメリットもあればデメリットもあります。

使用用途によって、運用コストや安全性を顧みてどの方法を選択するかを選ぶ必要があるのですが、RAIDの考え方を組み合わせてメリットのいいとこどりをする方法もあります。

2種類ありますので、そちらをご紹介いたします。

RAID10

RAID0とRAID1を組み合わせたものがRAID10(1+0)です。

RAID0をミラーリングすることで、データの高速化と安全性を両立しています。

2台でデータを分割していれば4台、3台でデータを分割していれば6台のHDDが必要になります。

似た構成でRAID01(0+1)がありますが
RAID01では、RAID0でグループ化されているため、
グループ化内の障害に対しては耐性がありません。そのため、RAID01が採用されることは滅多にないのが実情です。

RAID50

RAID5とRAID0を組み合わせたものがRAID50(5+0)です。

分散パリティによって耐障害があるHDDをRAID0によってより処理速度を高速化する方法です。

RAID5の安全性と処理速度を両立した方法であり、読み込み、書き込み、耐障害に優れています。

HDDは6台以上の構成が必要です。

まとめ

RAIDの種類ごとにメリットやデメリットなどの特徴をご紹介いたしました。

どれが適しているのか、実際に構築するときの方法、実際の保存容量や具体的な処理速度など、構築に悩まれている点ありましたらお気軽に佐鳥SPテクノロジまでお問い合わせください。

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佐鳥SPテクノロジ株式会社は、ストレージ製品の開発・設計・保守・コンサルティングを手掛けるストレージ専門メーカー / 代理店です。

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